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○○風、○○調を使わない家づくり

設計者の拘りとして、木目風、タイル調といった○○風、○○調の疑似的な素材を出来るだけ使わないようにしています。
しかし、建売住宅やハウスメーカーなど、そんな疑似的な製品で全て構成されている印象です。

 外壁はレンガ調
 玄関ドアは木目
 フローリングもまた木目
 キッチンやお風呂などの住宅設備機器が、これまた木目だったり、石目調だったり。。。

○○、○○調ばかりで日本の住まいが仕上げられています。

日本ではそういった製品で溢れかえっています。
建材メーカーなど、高い技術力や資本力を使って、如何に本物に似せるかというプリント技術に精を出しているように見えます^_^;

最近では樹脂サッシまで、外部内部共に木目調の商品を出しています。
そんなことに時間や技術力を使うのなら、高性能サッシをもっとコストダウンして、世界から遅れをとっている日本の住宅の断熱性能向上のため、もっと尽力してほしい、、、なんて思ってしまいます。

なぜ、設計者として、○○風、○○調を使いたくはないのか?
それは次の3つが大きな理由です。


 1.素材を素材のまま使いたい

 2.住むほどに味が出てくる住まいにするため

 3.メーカーの都合で廃盤になる



1.素材を素材のまま使いたい

○○風、○○調でつくられた建物は、写真としては綺麗に見えるかもしれません。
例えてみると、安価に作られた装飾的なラブホテルのような美しさ、のいう感じです。
また、今の日本の街並みもそういった外壁で作られたものになっています。

○○風、○○調といった疑似的な、嘘で表面を取り繕ったもので、住まいをつくっても、本当の居心地の良さや快適と感じられる空間にはならないし、日本の街並みも美しくなっていかないと思っています。


2.住むほどに味が出てくる住まいにするため

プリントされたもので作られた家は、出来た時が一番綺麗です。
しかし、所詮はプリントなので、時間が経てば傷ついたり、劣化してみすぼらしくなっていきます。
自然の素材であれば、経年変化により、味わいが出てきます。
フローリングなど、汚れ過ぎたら、表面を0.5㎜ほど削れば新品同様です。
プリントが貼られたフローリングは、表面が剥がれれば、それでお終いです。

3.メーカーの都合で廃盤になる

リフォームなどで、外壁を部分的に張り替えていて、色だけ似せているのを見たことはありませんか?
それはメーカーが、メーカーの都合で、商品の入れ替えを頻繁に行っているからです。
もし新築後10年ほどして、外壁が部分的に傷んだ時、同じものを発注しようとしても、同じ柄や色合いがないのが普通です。
そのため、柄が似たような外壁材を張って、塗装屋さんが苦労して、似たような色に調合して、塗装しています。
でも、つぎはぎになっているのは一目瞭然です。
住む人にとっては何十年も住み続けなければいけないのに、メーカーの都合で、つぎはぎのような家になるなんて、不条理なことだと感じています。

と偉そうなことを書いていますが、加藤淳 一級建築士事務所が、すべて素材のままで建築を作っているわけではありません。
例えば、自然素材だけで住まいを造ろうとしても、どうしてもコストが高くなってしまいます。
合板や突板だったり、場合によっては既製品なども使ったりしています。
合板や突板であれば、表面に本物の木が貼られているので、経年変化で味がでてきます。
木目を活かすような塗装をすることにより、様々な表情も見せてくれます。

その他の建材や外壁材なども市場に流通してている、普遍性の高いもの、そして出来るだけシンプルなものを多用しています。


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住まう家族にとっての快適さと、
建築としての可能性を追求する。
加藤淳 一級建築士事務所
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by jun-arch | 2019-07-02 10:09 | コラム | Comments(0)